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PPT（ポリペプチド）は、タンパク質を加水分解して（酸あるいはアルカリなどと一緒に水と反応させて）結合を切断し、小さくしたものです。タンパク質やPPTの構造を見てみると、複数のアミノ酸同士が強く結びつく（ペプチド結合する）ことによって形成されています。このペプチド結合が毛髪への吸着や保湿効果に大きく関与しています。
PPTの性質は、PPTを構成しているアミノ酸の各々に付随するアミノ酸側鎖と呼ばれる部分（下図の「R」）によって異なります。
●PPTの吸着
PPTと毛髪との吸着には、主にイオン結合、水素結合、ファンデルワールス力など、分子と分子の間で引きあう力（分子間力）が働いています。特にペプチド結合中に存在する酸素原子（O）と水素原子（H）はお互いに水素結合するので、タンパク質とPPTの間には多数の水素結合が働き、PPTは毛髪に強く吸着されます。
●PPTの保湿効果
分子間力を利用したPPTの効果として保湿効果があります。水分子は非常に水素結合を形成しやすい成分ですので、毛髪のタンパク質は水素結合によって水分子を吸着し、毛髪に保湿効果を与えます。この原理と同様に、PPTにも水を抱える能力があるので、PPTは高い保湿効果があります。さらに、PPTとPPTの間にも同時に分子間力が働き、いくつも重なって（多分子層）吸着し、さらに保湿効果を与えます。
PPTは、毛髪や皮膚などのタンパク質と同じ成分でできているため生体親和性が高く、保湿効果のほかにも、ダメージで空いた部分を埋めることにより、強度を補修するなどの効果もあります。
これまでPPTの効果を述べてきましたが、本当にPPTは効果があるのでしょうか？
ここでは実際に毛髪にPPTを処理したときの保湿効果と強度（毛髪の切れやすさ）補強効果を検証した結果を紹介します。
PPT処理により、毛髪の水分量や毛髪の強度が増加していますので、PPTが毛髪にしっかり吸着し、確かにダメージを補修していることが分かります。このように、シャンプーやコンディショナーなどPPTを配合した化粧品を使用することで、髪のダメージを補修し、きれいな毛髪を手にすることができます。
