PPT誘導体｜PPT Beauty.com　～PPT美容研究所～《株式会社成和化成》

PPT誘導体とは、PPTの分子の一部を化合物と結合させたものです。PPT本来の性質を変えず、新たな機能を追加することができます。各々の誘導体の詳細については次項に紹介します。

●カチオン化PPT誘導体

PPTのN末端を4級アンモニウム化することによって、カオチン化（プラスに帯電）させたPPT誘導体です。
ダメージを受けた毛髪はマイナスに帯電しているため、プラスに帯電させることで吸着性が向上します。
幅広いpH領域で高い吸着性を維持するので、コンディショナーやトリートメント以外に、ヘアカラーやパーマにも推奨されます。
毛髪に柔軟性と帯電防止性能を付与し、ツヤを与えてなめらかにします。
【表示名称】ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解○○ など

●アシル化PPT誘導体

PPTのN末端をアシル化（各種脂肪酸と合成）したPPT誘導体です。
アシル基はほとんどの場合、疎水性の置換基（水に溶けにくい部分）を持つので、アシル化PPT誘導体は疎水基と親水基（水に溶けやすい部分）の両方を持ちます。アシル基の疎水性の違いで界面活性剤タイプと油溶性タイプの2種類があります。

界面活性剤タイプ	安全性が高く保湿性もあるマイルドな界面活性剤。 主にシャンプーや洗顔料など、洗浄剤として使用されます。 【表示名称】ココイル加水分解○○、ラウロイル加水分解○○ など
油溶性タイプ	油との溶解性がよく、キューティクル補修効果を持つ。 主にヘアオイルに配合されて使用されます。 【表示名称】イソステアロイル加水分解○○ など

●シリル化PPT誘導体

PPTのN末端をシリル化（シリコン化合物と化合）したPPT誘導体です。
PPTの毛髪修復機能と、シリコン化合物の毛髪へのなめらかな質感を付与する効果をあわせ持つPPT誘導体で、特にドライヤーなどの熱によって被膜を作り(ヒートアクティブ効果)、なめらかな質感や光沢を与え、毛髪を保護します。
【表示名称】(ジヒドロキシメチルシリルプロポキシ)ヒドロキシプロピル加水分解○○、加水分解○○PGプロピルメチルシランジオール など

●エチルエステル化PPT誘導体

PPTのC末端をエチルエステル化（エタノールなどと合成）したPPT誘導体です。
アルコールや油に溶解しやすいため、ヘアスプレーやマニキュアなどの水の少ない化粧品に配合できます。ノーマルタイプのPPTが配合できない化粧品で、PPTの効果を発揮することができます。
【表示名称】加水分解○○エチル など